20話 隆秀さんと恋人なんて…羨ましいわのネタバレ

ネタバレ

「え・・・」

「自分で返しにこようとしたから、カードがないとダメって言ったら困ってた。

喧嘩したままなんだよね?

俺とのこと知ったから? なんでそんなことなってんの?」

「まだ話してないの」

美桜はまたショックを受けた。

隆秀は、自分と会うのを避けるくらい、本当は怒ってるんだ・・・

(謝りたい。彼が自分を責めるかもしれないだなんて、甘えだ。

自分の不誠実を正当化しているだけだ。

会って謝りたい。でも。いまさらあそこへは・・・)

美桜はうつむきながら「ありがとう」と言った。

「教えてくれてありがと。あとは自分でなんとかする」

「ひとつ言っておくと、兄貴がああいうかたくなな態度をとるときって、たいてい何か隠してる。

父親の学校じゃないところを受験するときも、得度で班長ともめたときも、俺が家をでるって言い出したときも、

ただ自分が継職する責任のためだけに動いて、言葉も感情も後回しで、クソマジメの大バカなんだ」

「雪隆くん・・・」

「だから、ちゃんと言葉で示してほしい。先輩にしかできないことだと思う。あの人だってただのひとりの男だ」

そこで雪隆は苦笑した。

「本当にもう・・・俺のほうこそなにやってんだよ・・・」

美桜は帰ってすぐに携帯を取り出した。

いまさらながら初メールをする。

(会ってもらえないかもしれない。自己満足。今更感・・・

でも、借りた本に対する責任もある。

それに何より話してほしいと思うなら、まず自分が話すべきだ)

会いたい、とメールした。

どうぞ、と返事がきた。

早速住み慣れた寺に急ぐ。

玄関にいくと、あおいに応対された。

(この人、誰だろう)

「伝言があるようなら、お伝えしましょうか?」

「あ。えっと。いえ、やっぱり自分で直接伝えたいので、またきま・・・」

「ああ、あなた。ミオさん?ミオさんもこちらにいたことがあるって伺ってましたの」

あおいはニコニコしながら、矢継ぎ早に問い始めた。

「どちらから告白したの?何て言ったの?返事は?照れてた?彼はあなたのことどう呼ぶの??」

そしてあおいはさびしげにいった。

「いいな、うらやましいな」

 

僧侶と交わる色欲の夜に
【コミなび純稿】 僧侶と交わる色欲の夜に