31話 俺だけのモノなんてあるのか…?のネタバレ

ネタバレ


「九条君は、お坊さんにはならないのかい?」

先生に言われ、雪秀はぎょっとして振り返った。

「いや君の家は確かお寺だっただろう?

跡継ぎの問題はどこも深刻だって聞いたけど、君のところは大丈夫なのかなって思って」

「ああ、うちには兄がいるので、俺は別にいらないと思いますねー」

「うちと同じだね!僕は兄が3人もいてねえ。

実家のことは全部任せきり。

ほったらかされて、好きなことを追究していたら、いつの間にか教職だ。

男兄弟の一番下はつらいよなぁー!!!」

そういって先生は、俺の積年の悩みを笑いとばした。

もともと人気のある先生だった。

明るくて冗談も通じる、落ち着いた大人の男だと思った。

「トレーダーかあ。

確かにそれで成功するのは難しいけれど、僕はいいと思うよ。数字は楽しい。

人の心も、数字でわかったら、いいのになぁ」

しばらくして先生が倒れた。

見舞いにいったら、奥さんがでてきた。

「ごめんなさいね、せっかくきてくださったのに、あの人眠っちゃってて」

「いえ、お加減のほうは・・・」

「大事ないのよ、ほんと大げさに入院なんて。突かれてたみたい。

何か伝えておくことはあるかしら・・・」

奥さんはきれいな人だった。

先生を選んで、先生に選ばれたひとだ。

俺には、俺だけのものなんて、あるのかーー??

雪隆は必死に悩んでいた。

その様子を、家族一同が心配していた。

「この時間じゃなきゃおつとめに間に合わないから」

そういって雪隆は帰ってきたのだ。

隆秀も穏やかではなかった。

猛烈に敵視されていると思うのは、自意識過剰なのかもしれないが・・・

もしそうなら、家のことなのか。

それともーー

そこにあおいが登場した。

「頼まれていたカタログをお持ちしましたわ」

「いっぱい持ってきてくれたのねー」

「友人にあたって手配できそうなものには、印を打ってあります。

早めに言ってくだされば、もってこられると思います」

「ごめんなさいね、わざわざ・・・」

「いいですよ。自治会からも頼まれていましたし、分担したほうがお互い楽でしょうから。

問題はモデルさんなんです。弟も都合がつくか分からなくて・・・」

「それんらちょうどいま、あ!!雪隆。ちょっとこっちきて!!」

母親によって、雪隆とあおいが引き合わされたーーーー!!!!!!! 
 

僧侶と交わる色欲の夜に
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【コミなび純稿】 僧侶と交わる色欲の夜に