6話 やらしー顔…もっと見せてのネタバレ

ネタバレ

「美桜ーただいまのハグ・・・」

といって、九条は帰ってくる。

わたしは「回覧まわしてくる!」と逃げる。

「美桜、風呂一緒・・・」

「あ、お義母さん、手伝います!!」

われながら、分かりやすすぎると思う。

でも、どうしたらいいかわからなくて、つい避けてしまうんだ。

こんなこと、いつまでも続けられない。

でも・・・そのうちにきっと、終わる・・・

こんなむなしい、夫婦ごっこ・・・

「ちょっと、いい?」

怒りに顔をゆがめた九条が部屋に入ってきた。

「ちょっとも良くないデス」

「なんで避けるの?」

「避けてないです!」

「敬語だし。気のせい?ちゃんと言って。俺が嫌なら、本気で抵抗してよ。触れば赤くなって、震えて・・・色っぽい声だして、身をゆだねてくる・・・・勘違いしそうになる」

「九条君こそ、わたしのことからかって、遊んでるだけじゃない」

「からかってなんか」

「うそ!じゃどうしてあんなウソいうのよ。好きでもないわたしなんかと婚約するくらいなら、お見合いしても一緒でしょ」

もうタカが外れてしまった。

「わたしはずっと好きだったのに!!」

涙が止まらない。

「わたし、もう、家・・・に・・・」

「深谷」

九条に後ろから抱きしめられた。

「俺も、好き。好きだ」

「い、いいよ、もう。そういう演技」

「演技じゃない」

九条が語りだした。

「俺の家は寺だから、普通より負担をかけることになるのは、分かってた。だから、いえなかった。それでも少しでもそばにいたくて、3年間同じ委員会に入ったりして・・・同窓会は好機だと思った。先延ばしにした見合いで、結局結婚することになるのなら、せめて恋人同士みたいに過ごす時間がほしかった。」

「うそ、だよ」

「ウソじゃないって」

「だって・・・」

「どうしたら・・・信じてくれる?」

「キスして。恋人同士になりたいって気持ちの分だけ」

そして2人はようやく結ばれた。

昔から互いに思いあっていたから。

その夜は、濃くて長かった・・・
 

僧侶と交わる色欲の夜に
【コミなび純稿】 僧侶と交わる色欲の夜に